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「急に具合が悪くなる」の映画化が決定しました。監督は、『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー賞国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞、『悪は存在しない』でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞する等、国際的にその名が知られる濱口竜介さんです。

2021年に初めてお会いして以来、映画化に向けて何度も言葉を交わさせていただきました。

ここまで誠実かつ真摯に言葉に向き合う人が存在するのだとこちらが驚いてしまうほど、濱口さんは原作に何度も何度も立ち返ってくださいました。そんな濱口さんの姿勢に私自身が何度も救われました。

宮野さんと私が描いた書簡の流れを一つの旋律とするのなら、濱口さんが書かれた脚本はそれとは異なる旋律。でもそれが原作と見事な和音を成し、原作の世界をさらに広げてくれています。

私にとって言葉はいつも厄介な存在で、言葉を尽くそうとしたらそれが裏目に出たり、あえて少なくしたら誤解されたりと答えが出ないことばかりです。でもそんな私の言葉でも、それが誰かの言葉と共鳴し、新しい世界が生み出され、それがまた誰かに手渡されて広がっていくことがある。宮野さんの約束と共に歩んだ2019年からの6年間の道のりをそう振り返っています。

宮野さんと書簡のやり取りを始めたのが2019年4月27日。本が出版されのが2019年9月。その6年後の同時期、原作を引き継いだ映画の撮影が始まることとなりました。監督の濱口さん、マリー=ルー役のヴィルジニー・エフィラさん、真理役の岡本多緒さんをはじめとする皆さんがどんなラインを引いてくださるのか。今からとても楽しみです。

2026年全国ロードショー。原作もぜひお読みください。


📚濱口竜介さんコメント&映画あらすじ

【濱口竜介監督コメント全文】